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曲目
・『雨』
・『柳河風俗詩』
・『中勘助の詩から』
・『雪明りの路』
・『草野心平の詩から』

演奏
指揮:吉村信良、北村協一、畑中良輔
合唱:京都産業大学グリークラブ、関西学院グリークラブ、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団

詳しくはこちら


 男声合唱、特に多田武彦を愛するものであれば、必ず持っていなければならない(?)ディスクだ。ただ『雨』以外は録音が古いのが難点といえば、難点ではあるが、少しも色あせた感じがしない。

 『雨』は間違いなく多田武彦の代表的な組曲のひとつであるが、全曲演奏されることは比較的少ないのではないだろうか。どうしても終曲の「雨」だけが、アンコール等で単独で演奏される事が多いと思う。その原因は曲数の多さもひとつかもしれないが、やはり差し替えのあった4曲目「雨 雨」の存在が大きいのではなかろうか。

 「十一月にふる雨」には差別的な表現があるとして、作曲者自らが「雨 雨」に差し替えたわけだが、この差し替えた曲の評判がどうもあまりよろしくないらしい。この曲がうまくできなくて、わざわざ「十一月にふる雨」を選んだ団もあるほどだ。

 さて、このディスクでは当時コンクール金賞常連団体であった、京都産業大学グリークラブによる演奏。終曲「雨」のテナーソロに尾形光雄氏を要しているが、どうも多田作品のソロには声楽家を起用しないほうがいい味が出るような気がするのだ。この団の演奏も悪くないのだが、その辺がどうもしっくりこない。


 他の曲についてはすでに解説済みであるので、このディスクの感想だけとさせていただく。

 『柳河風俗詩』はさすがに録音の古さを感じるし、まるでスタジオで録音しているかのような響きの悪さだが、終曲の切れ味のよさはよいと思う。

 『中勘助の詩から』は、僕としては東芝の録音よりも評価している。終曲の長いテナーソロが、実にやわらかい歌いまわしですごく気に入っている。決してプロの声楽家ではない(はず)のだが、合唱と見事にマッチしている。

 『雪明りの路』も古い録音で、やはり東芝のAROUND SINGERSによる演奏には及ばないと思う。

 『草野心平の詩から』についてだが、この演奏はこの曲が大幅に改訂される前のもっとも楽譜に忠実な演奏なのである。ということで、今出版されている楽譜とこの曲を聞き比べるとかなり違う点が多い。とはいえ、演奏は見事である。この曲は畑中良輔が振るのと、北村協一が振るのとではかなりテンポに違いがある。畑中氏は1曲目をやや遅めのテンポで優雅に振るのだが、北村氏は早めのテンポできびきびとした感じで振っている。指揮者によってここまで差があるのは、多田作品の中では珍しいかもしれない。
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miz

Author:miz
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